2011年2月2日水曜日

男はつらいよ、マルクスアウレーリウス編

ぐぼごぼげぼごぼ。今日はこんなんでてきましたよん。

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わし、こないだ東京に孫の顔見に行った折に、生まれてはじめて占い師に見てもろたんや。そしたら、わしの前世は、ローマ皇帝、マルクス・アウレーリウスたらいう、ややこしい名前のおっさんやった。

それから、そのマルクスはんの夢を、時々見るようになった。なんや、毎日えらいきばって暮らしてはるけど、ちょっとしんどそうな感じでもある。夢の中では、たいがいわしがマルクスになっとる。夢の中では、わしは、16代ローマ皇帝や。賢うて、筆が立って、武術にもたけておる。ぐぅあははは。東スポ読んどる場合やないっ。

嫁はんが、男好き。しょっちゅう妊娠してたけど、世間の噂では、全部が全部わしの子やないちゅう噂が風の便りに聞こえてきたこともある。それでも、わし、嫁はんにぞっこんや。嫁はんの子はわしの子や、と自分に言い聞かせた。せやから、わしは嫁はんが男と浮き名を流しても、知らんぷりを決め込んだ。

その嫁はんに死なれたときには、もう、わし、どないしてええか、わからんようになった。それからは、ココロが安らぐことはない。それで、いっそう社会貢献に力を入れるようになった。女学校作った。負債の免責もした。シャカイコウケン、ええ響きやなあ。

皇帝やから、軍の総帥でもあるわけや。周りではしょっちゅう人が死んでいく。諸行無常なり。年々歳々人同じからず。わしも、いつ逝んでまうやわからん。明日死ぬかもしれん、明後日死ぬかも知れん、明明後日死ぬかも知れん。明日死んでもいいように、生きる。命なんか惜しんだらあかん。死ぬのがなんぼのもんじゃい。怖くなんかない怖くなんかない、怖くなんかありませんっ、、、、、

いざ戦争となったら、来る日も来る日も戦闘の連続。気を抜くことは許されん。緊張が続いているにもかかわらず、ゆったりと眠ることもまたできん。わしも人の子、寝床から這いずり出るのには、決心がいる。そやから、自分の使命を、復唱して、目を覚ます。皇帝は、じぶんの命をかけて、民衆を守らんといかん。起きんかい、われ。毎日が13日の金曜日やぞ。あ、わし、何教やったかな。

皇帝たるもの、いちいち腹たててたらやっていけん。大体、みっともない。ピュシスに反することや。あ、ピュシスってなんやったかな。あれー? いずれにしても、アンガーマネジメントが必要なんや。そう、不動心。口のくさい奴、薄汚れた奴、いろいろおるけど、病気かもしれんし、風呂に入れん事情もあるやろ。だいいちまだ西暦200年にもなってない。ウォシュレット欲しい?贅沢抜かすなわれ。高見山大五郎もゆうとった。人間我慢や、辛抱や。

すていふーりっしゅは、あかん。すていわいずやないと、あかんのや。

すていはんぐり、あ、腹減ったなあ。

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ふー、目が覚めた。わし、やくざになって、毎日がドンパチやった。武装派として、のしあがった。何人も舎弟が死んでゆき、いつ死ぬかも知れん人生やった。それも、組の平和のためや。まあ、そもそも「人生」なんちゅう言葉は、やくざの辞書にはないんや。

そやけど、もう、疲れた。

ここらで一息ついて、温泉でもいきたいなあと、思うようになった。

そやけど、それは許されん。親分は、組を守らんと、子分が路頭に迷う。

やくざが自殺するときは、辱めをうけたときだけや。

わし、ほんまは本読むの、好きやねん。隠れて塩野七生の本、全部読んでもうた。

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